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六世中村歌右衛門展



日本で唯一の演劇専門博物館(すてき)の早稲田大学演劇博物館では、現在「六世中村歌右衛門展」の企画展が催されております。今日はそれに付随したイベント・「六世中村歌右衛門を語る」 @中村梅玉丈 を聞きに行ってきました。

会場は、ほとんどがおそらく歴年歌右衛門丈&梅玉丈の芝居を見てきたのだろーなあという方々ばかりで、トークショー(シミジミ思い出がたりのノリ)も「みなさんもご存知のように」とかいわっしゃるので、『歌右衛門合わせ鏡』を読んだ程度にしか歌右衛門さんを知らない私はまあどうしましょうと思いましたが、わからないなりに面白かった。梅玉さんはそういえば三月、『俊寛』の船にのってやってくる留め男・丹左衛門をやってましたね。とても知的でダンディなお方でした。かっこいー。

<<歌右衛門丈について>>
・とにかく芝居にストイック
・でも不摂生(一年のうち二百八十日以上麻雀とか&ラスベガスでギャンブルとか)
・動物大好き、ぬいぐるみ大好き
・歌右衛門六種――亜古屋、八重垣姫、道成寺、政岡、沓手鳥孤城落月、桐一葉

お気に入りの六個のぬいぐるみは、旅行だろうがなんだろうが肌身離さず持ってってたらしいです。飛行機のテーブルに並べたり、一緒に機内食を食べたり(笑) 優しいひとだったのでしょうねえ
それにしても、いつの時代も「もう歌舞伎は終わりだー」とか言われてたんですな。ってか、歌舞伎興行の裏側って結構アレだなー 一般の演劇に比べてザルだなあーとか めんどくさいんだなーとか思わずにもなし(ホントのところは知らないけどさ) それで成り立っちゃうんだからすごいんでしょうけど…
歌舞伎はどう新しくなるかが重要だ、っていうのはなるほどなあと思いました。
ところで、なんで六世歌右衛門丈は「成駒屋」で、梅玉丈は「高砂屋」で魁春丈は「加賀屋」なんでしょう。屋号の謎は深まるばかりです。

+++
演博のほうの展示は、まあ取り立てていうほど大きいものでもないですが
なんせ「歌右衛門特別記念室」ってのが前々からあるくらいですし、これから毎年毎年いろいろたまった資料をみせていく心積もりなのでしょう。これからもちょくちょく行って見たいと思います。チラシの歌右衛門さんがすげー綺麗でびっくりしました。
四月末ごろには、大学構内の「歌右衛門桜」も咲くという話。そーか…もう春か…(今更)
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by lowoolong | 2005-03-29 22:08 | 歌舞伎

コクーン歌舞伎 「桜姫」の情報

先日、三階西席(B席)でもう一度昼の部を見てまいりました。
席種としては多分最悪。一度しか見ないなら絶対幕見席の方がいい。
花道全く見えず、舞台も左側三分の一は見えない感じ。うーむこれで同じ料金って…歌舞伎座よ…(一列目の一部の方はあんなに身を乗り出してたらいつか事故るんじゃないかと)
ま、舞台は近いし、2度見るなら最初とは明らかに違った席の方がいいと私は思うので、楽しんでまいりました。猿若すてきー。一条大蔵、よりシャープに。すごく良かった。口上で、注目のお人・左団次さんは「十七代目、嫌なジジイでしてね」といってました。なんとまあ…(笑)

その朝は「テレビに歌舞伎が出てるよ」と親御が騒いでるので起きたのですが、なんだよ歌舞伎が出てるってよ、と思ったら
六月のシアターコクーンで公演される「桜姫」、記者会見が出たようです。

記者会見[コクーン歌舞伎『桜姫』製作発表] - シアターガイド
動画記事

なんとおー
福助扇雀橋之助プラスアルファかァと思ってたら
そのアルファが弥十郎さん勘太郎さんしちのすけだとは!!ツボを押えすぎですよ弥十郎さんですよ…ふがふが
かんたろさんは悪役のようですねえ。しちのすけ、超頑張れ。
(動画、福助がお茶目で弥十郎さんが熱くって面白い)

わーい、ますます楽しみですコクーン歌舞伎。


+++
「桜姫なのでトワレもピンクにしてみました~♪」とお茶目な福助、
そーいや勘九郎襲名特番でも桃の妖精様の格好で「トワレも桃色なのよ~」とか言ってたなーと。その時は「…あの王冠みたいなやつのことかな…」と思ってたけど、どうやら香水のことみたいですね。
わあー、目に見えないおしゃれ!(わからないよそんなの…)
芸術院賞受賞、まことにおめでたくございますね。上記の観劇は受賞の翌日かなんかだったんですが、福助が口上を述べるのときに「芸術院賞!」みたいな大向こうがあった気がする。
嫗山姥、もうすごいかっこよかった…(めろめろ…)。積恋雪関戸は見逃してしまいました
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by lowoolong | 2005-03-28 03:45 | ニュースとか

三月大歌舞伎 (夜)

三月二十二日
中村勘九郎改め中村勘三郎襲名興行 (夜の部)


c0022251_483259.jpg歌舞伎の筋書きは二十日過ぎあたりから舞台写真が入るのです。やっと買えた~
今月の表紙は十三代中村勘三郎の「猿若」の絵だそうで
図らずも買った、昼の部第一番の演目「猿若江戸の初櫓」のかんたろさんの舞台写真ととっても似てる。わお。
ついでに「かぶき手帖2005」も買ってしまいましたよ。歌舞伎役者は言うに及ばず、浄瑠璃長唄囃子方までプロフィールが付いております。ナイス。

さて、昼の部から随分と間が空きましたがやっと見に行けました三月夜の部。
いやさ、やられました。

■盛綱陣屋■
兄弟でありながら、敵味方に分かれた佐々木盛綱と高綱。高綱の子・小四郎は、盛綱のもとにとらえられている。盛綱の主君・時政は味方といえども老獪な将軍、小四郎を高綱を陥れる人質にしようとしていることに気付いた盛綱は、母であり小四郎の祖母でもある微妙に小四郎に自害を迫れとお願いします。
しかし小四郎は、父母に会うまで待ってくださいということを聞かない。小四郎の母・篝火がその様子に涙していたりしているうちに、「高綱の首を取ったから検分しろ」と時政がやってきて…

やられた。
…偽首だったとは…!
くっそー、なんつーか、自分の馬鹿さ加減に相当なものを感じます。読解力が皆無なのかな…「あああ!」とまあ、痛快感(といっていいものかどうか)は凄かったけど。感じ方に正解というものはないのだろうけど、筋的にここで騙されてていいんだろうか?まさか「偽首」だったというそのことに騙されていたっていうのは歌舞伎座広しといえども時政とその家来と私だけのような… いや、時政は疑ってたわけだし…わぁー…

首を検分しているときに「とうさま!」と自害した小四郎へ、盛綱が「ほめてやれほめてやれ、はーはぁ~」というところがすっごいカッコよかった。勘三郎が大きい。首の検分で何をそんなに難しい顔をしているのだろうと思っていたら、ハハアなるほど、、ってほんとにどうしようもないな私は…(鬱)
小四郎は中村児太郎、篝火を福助、そして微妙が芝翫。実際に成駒屋親子三代です。リアル!福助が凄くかわいそうだった…。児太郎くんも綺麗だし健気でよかったですが、歌舞伎の子役はああいう喋り方がデフォルトなのでしょうかね?
あーあ小四郎と篝火が哀れでたまらん、ほめてやれじゃねーよ…と落ち込んでいるところに見るからに悪者の和田兵衛(最初も出てきたけど)がやってきたので「わー悪者がきたぞ」とか思っていたら、鉄砲で時政がおいていった櫃をバーンと。中には疑り深い時政が仕掛けた、間者がおったのです。和田兵衛、実はいいひとだったわけやね!
やられた! ←二度目
早瀬や篝火がひょいっと射る弓矢、あれは一体どんな仕掛けになってるんでしょう…(笑)

■保名■
前月の二人椀久に引き続き、狂乱している仁左衛門さんです。
保名というのは安倍晴明の親父ですね。「安倍益材」というのが正式?らしいですが、「芦屋道満大内鑑」の浄瑠璃の中では、狐の葛の葉(クズの葉っぱ)にちなんで安い菜っぱ=保名という命名がなされたと物の本で読みました
きれいやねーとぽかんとしているうちにおわってしまった…
昼の部の「俊寛」やこの「保名」といい、なんか「襲名披露」にしてはめでたくない演目な気がします。別に気にすることでもないんだろうけど、めでたいめでたい、うきうき!って感じにはなれないんじゃないかなー…盛綱陣屋も落ち込むし…

と、なんだか落ち込んでいたところにきましたよ。

■鰯売恋曳網■
うわーうわー楽しかった!!
出てくる登場人物みんながすてきに可愛い。
鰯売りの猿源氏が、大名に化けて高級遊女の蛍火に会いに行きます。でも蛍火の思い人は、まだお姫様だった頃に聞いた、すてきな美声の鰯売りでした… という。なんつー荒唐無稽な話だ、大好きだ。これをつくったのが三島由紀夫だって言うのがまたすごい。
ほたるびさんに、「貝あわせなんてみやびィ~」とか「男合せしてるんじゃなくて~?」とか意地悪を言うほかの傾城。かんたろさんの女形ですよ、予想外に大人っぽいなあ!そして意地悪(笑)

主役二人が可愛すぎる。「この人のことがだいすき!」っていうめろめろっぷりがすごいです。このバカップルめ…!
猿源氏。蛍火さんにぽーっとして、かむろをばーんとつきとばしちゃったり(そんでその子が「うわこのオヤジ超ムカつく」って感じで髪をバサバサ直したりするあたりがすげー笑える)、義太夫さん(清大夫さんです。うれしい☆)にあかんべえされたり、すごくおもしろかった。
「魚尽くし」の合戦物語もいい。「待ってました!」って大向こうがかかったよ(笑)

猿源氏や、「そこをのきゃ、そこをのきゃ」なほたるびさん@玉三郎はもとより
「そんな声で売ってたら鰯が腐るわい!」な海老名なあみだぶつの左団次、遊郭でものめずらしそうにきょろきょろする猿源氏へ「こう!胸張って!」みたいに教えてあげる弥十郎さん(ラブ)、みんなほんとにいい感じで可愛かった。
勘三郎は、あの盛綱と本当に同じ人なのだろうか?というほど、気弱らしく可愛らしくてすごかった。
なんというか、鰯売に関しては「可愛い!」としかいってないような感じですが、とにかく良かったです。盛綱のあのりりしさ、猿源氏の可愛らしさ。すごい、勘三郎。
この演目がラストでようございました。「楽しかった!」とうきうきして帰れます。
最後には皆で復唱する「いせのくに、あこぎがうらの、猿源氏が、いわしこえ~」
思わず真似したくなってしまう。


*あの突き飛ばされたかむろちゃんは、「鼠小僧」の三太役だった清水大稀くんだったんですねー。うーん、芸達者なお子だ…
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by lowoolong | 2005-03-25 00:00 | 歌舞伎

カラッカラのペランペランだ 

ジャガーさんもすきなんですが今回はこちら。

小説 真夜中の弥次さん喜多さん
しりあがり 寿 / 河出書房新社

ペラペラの江戸に嫌気のさした弥次さんと喜多さんは、「リアル」をもとめてお伊勢参りの旅へ出た。
ちきしょーめ、感動するつもりでこの本買ったわけじゃないのに
ノベライズ本っつうのは、原作(漫画・映画・ドラマ・等々)の雰囲気を半分でも味わえればそれで御の字なんだと思ってましたが、きっちり面白かった。
原作漫画はかなり前に立ち読みしたけど、立ち読みゆえにさっぱりちんぷんかんぷんだったのですが、雰囲気は等しいのにまるで全然別の作品を読んでいるかのよう。

とくに『水の宿』の編がいい。
触れるとどーしようもない罪悪感に襲われる「うしろめたい水」に溺れながら、痛みの中に命を探して互いを傷つけあう、ってえ所が痺れます。甘くて怠惰でグロテスク、ポップでシュール、暗くて痛くてカッコいい。脈絡がないのにその違和感がないあたり、夜見る夢の如しであります。(しかしどうにも「すき!」というのがはばかられる作品な気がする。アングラ傾向なのかしらん)
映画はどうなるんでしょーかね。キャスティング面白くて、しかもハマリっぽくてたのしみです。
(かんくろうが、とにかく、相当バカな格好です…この素敵おやじが)


映画化にあわせて、
「合本 真夜中の弥次さん喜多さん」
「弥次喜多 in DEEP 廉価版」
も出るらしいです。というか合本は17日発売なのになんで売ってねえのだ。
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by lowoolong | 2005-03-21 00:38 | みものききもの

山の手事情社

わーい。山の手事情社の公演が六月にござんすー
「道成寺」で、もうただ「こんな表現があるのか!」と思ったけど。わくわく。
コクーン歌舞伎も六月にありますし(桜姫東文章ってあのなんだかエロティシズムなやつか…福助…!)、東京での襲名披露が終わってもまだまだ楽しいことばかり~。

現実逃避のジャンルで楽しいことばかりでも、現実は実にシビアなのですが
頑張っていきてゆかねばなりません。
悩み事があったって、悩める暇が在るだけ人間は仕合せなのでしょうしね。
面倒くさいのは生きてるんだから仕方ないですね。やれやれ。

ま、そんなことを言いつつも、今日は美味しいカレー屋を発見したので満足なのです。
リピートしよう、あそこ。


+++
それにしても
さらば勘九郎―十八代目中村勘三郎襲名
小松 成美 / 幻冬舎
ISBN : 4344007468

この本、いい。
いま、誰かにオススメの中村屋本を薦めるとしたらこれです。
鏡獅子三代もドキュメントとしていいけど、なんたって、こちらは書かれていることがリアルタイムです。あの事件が載っててビビりました。よく書いた。
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by lowoolong | 2005-03-17 01:19 | 演劇

何度目だ京都

でもいいのです楽しいから。

一日目に東大寺のお水取りを見たあと、二日目は奈良から京都へ。
全面工事中+鑑真像は東京にあるというスカスカな唐招提寺をわき目に
薬師寺にいった後(でかくてステキ+四天王がステキ)、伏見稲荷によってきました。
JRで京都から五分くらいですかね。
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わたしは京都その他の社寺の拝観料に、正直首をかしげるものがあるので、拝観料とかのない伏見稲荷はそれだけで「おっ♪」という感じですが、雰囲気も怪しくて面白いですね。
ただ、奥社までそうとう登らねばならないうえに、そのうち「鳥居ですが、何か?」 とかいわれているような気分になってくさくさしてきたので、途中の売店のひとに「もう半分くらいですねえ」といわれたところで引き返しました。根性なし。。それにしても一人旅(でもないけど)って気楽だ…
ちなみに、鳥居をくぐらないとかなり大幅なショートカットが出来ます。神社の人も大変だしね~

祗園でどーしても食べたいものがあったので(龍の目さんのブログより)、しかもそこが当初寄る予定だった翌日は定休ということなので、ぱっぱと祗園へ行ってしまいました。案の定、大星由良之助…じゃない大石内蔵助がお茶屋遊びをしていたらしい、現在では最も格式の高いお茶屋のひとつ「一力亭」のそばにある、十二段家というおみせ。
つけものと出し巻き卵が美味しかった。家に帰ってきてから、しばらくおいしい出し巻卵のつくり方を研究しているところ。うまく巻けない… 

そのあと南座の入れ替え時間にまぎれてみたり、左団次さんのように鴨川に律儀に等間隔に並んでいるアベックを眺めたり、祗園をふらふらしたりしたあと、青い照明の喫茶店で友人とまったり。一日目のハードワーク@飛鳥がたたったのか、ぬるすぎ。

c0022251_4223842.jpg三日目はもう最終日なので、ほとんど各人単独行動を取っていた皆様とお別れしたあと、まだ征服していない京都観光ブロック・大原へといきました。これで残りは太秦映画村のみ~
あれですね。大原は、三千院は、いいね!!
国宝の阿弥陀如来の脇仏が、正座ではなく大和ずわり(正座は室町以降のもの)をしているとか、子年生まれ(旧暦)の守護仏は千手観音だとか、三千院トリビアをお坊さんに聞きました。なるほど、最初に千手観音をお参りしてよかった。たしか、阿弥陀如来は戌、午は観世音菩薩、虚空蔵菩薩は丑、今年の干支の酉は不動明王らしいですよ。ご参考まで(なんの…)

近くの実光院(一年中咲いていて、秋と春に満開になる“不断桜”がある)、そして宝泉院
宝泉院もよかった。超よかった。c0022251_4443654.jpg
あれをみるとすぐさま京都へ行きたくなる憎いJR東海の「そうだ、京都へいこう」のCMにもつかわれていたとこですが、その景色の天井が、400年前に伏見城で自害した、300人の血が染み込んだ床板をつかった「血天井」でした。∑(´A`)
顔のあとや、足跡なんかがいまも薄黒くのこっています。超怖い。供養のためらしいけど…うむむ…
美しい風景と水琴窟の静寂、そして血天井。なんとも絶妙なところです。

名刹・寂光院は…
5年前にここを燃やした人間は、ひどい目にあってほしいなと思いました。まだ実際に見たことないうちに~ 悔しい~

京都市内へもどってから、俗化されたことで有名な晴明神社(笑)、いっとう好きな東西の本願寺をぐだぐだまわって東京へ帰ってきました。晴明神社、行くたびに笑いがこみ上げてきます。ブームになる前は、こじんまりした神社やったのに… 改装に四億円とのうわさもございます。いやはや、なんともはや。タダだからいーけど。
ああ!それから、「新選組!」で私が涙した(それを婆さんが親戚にばらした…鬱)藤堂平助さん臨終の地「油小路 伊東甲子太郎他斬殺跡」もいってきましたよ。油小路はしってましたが油小路の何条なのかがわからず難儀しました。七条油小路。駅のすぐそば。前に一度来たことがあるのに…(はまる前に)
別物とはしりつつも、おおぉ…という気分になりますね。しかしひでーな新選組。


京都はいいところです、やっぱり。
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by lowoolong | 2005-03-14 04:55 | みものききもの

おおっと

七之助が4月の夜の部から復帰らすいですよ。
源太勘当には出ず。…まあ、勘当はねえ、って別にそういう問題ではないが(しかし主役やったのに~)
四月。やじきたも楽しみだし、目にものみせてくれるといいのですがね。

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by lowoolong | 2005-03-11 22:30 | 歌舞伎

万葉ロマンな飛鳥

二泊三日の奈良・京都はかなり楽しかったです。
合宿のくせにほとんど個人行動をとっていたので気楽でしたね。みんなでぞろぞろどこかを回るっていうのも楽しいんだけど、自分のペースでガンガン&まったりいける方が今回はよかった。


一日目は飛鳥をレンタサイクルでぐりぐりまわってきました。
…そのまえに、「行けなそうー」といってた壷坂寺にもいってきましたよ。
わりにインド系なお寺なのに、沢市・お里の像もあったりして、一体この寺は何がメインなんですかという。
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壷坂霊験記というはなしは、「盲目の沢市とその妻お里は、貧しいながらもむつまじく暮らしていました。しかし、沢市は毎朝夜明け前に家をこっそり抜け出るお里に気付きます。もしや男!?ってなわけで苦労しながら後を付いていくと、お里は沢市の目が治るよう、壷坂寺へお参りに来ていたのです。それからは二人で詣でるようになりましたが、沢市は自分の目のせいでお里が不幸なんだと身投げをしてしまいます。嘆き悲しんだお里も身投げをしてしまいます。そんな二人を哀れんで、仏様が二人を救い、沢市の目も見えるようにしてくださいました」っという話らしいです。三つ違いのあにさんと~という台詞が有名らしい。

壷坂寺には、ここがお里沢市身投げの崖ですみたいな表示もありましたが、そもそも沢市お里は本当にいたのきゃ? 本堂には沢市が使った杖、なんかもありますが。
ご本尊は千手観音です。なんか、目を守るための紅い玉をもってますよ。
壷坂には観光地としてはここぐらいしかなさそうなんで、わざわざ足を伸ばしていくにはちょっと面白すぎる(眼病封じ商売がなかなかすごい)寺ですが、予想外に「壷坂霊験記」をやった勘九郎や児太郎時代の福助、扇雀といったかたがたのパネルがあって、それだけで嬉しかったのでよかったです(単純な…) 私はこういう、変に派手な寺が大好きなので。(両国の閻魔堂とか)
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結局買っちゃった




さて、その後は飛鳥へ。c0022251_22134560.jpg
飛鳥駅でレンタサイクルを借りて、がしょがしょこいで橿原駅へむかうという道程です。古代ロマンに造詣の薄い私なんかは、ぶっちゃけ石しかねーのかよみたいな気分でしたが、石舞台古墳酒船石なんかは面白げです。石舞台なんか、ほんとどうやってつくったんだろう
田んぼと畑の間にいきなり亀石鬼の雪隠なんかがあるので笑えます。「ここかよ!」というか。
↑キュートな亀石


岡寺という寺の近くに、「坂の茶屋」という食事どころがありますが、ここはいいですよ。みせのおばちゃんから、頑張ってここまできてよかったわあ、な優しいあったかいもてなしをしていただきました。店中、壁から天井から柱から、おとずれた人の色紙だらけ。デビューしたころのさくらももこ氏のものや、吉村作治のやつなんかも。
c0022251_22271449.jpg坂の茶屋にいた「マスター・オブ・ジ・飛鳥」のような我集院たつや似のおっちゃんから詳しい道案内をしてもらい、また飛鳥寺へむかってがしょがしょやってたら、今度は古代ロマン好きの、中村又五郎似のおっちゃんに出会いました。すげえ面白いおっちゃんでした。
「この川は太平洋につながってるんだよ~、飛鳥人は黒潮に乗って太平洋から来たのだ」とかいろいろ自説をたまわりました。そこでいったん別れ、飛鳥寺・水落遺跡を見てから道に戻ったらまた出会いました。
「いいものみせちゃる」とゆーのでついていったら、推古天皇のお宮があった遺跡でござんすよ、の「豊浦宮跡」に連れてってもらいました。ほぼ民家の敷地内にあった。
おっちゃんに、「歴史が好きならもっと地理的に、広くものを考えなきゃあかんよ~」とお説教をくらい、橿原駅への道を教えてもらって別れました。「いつもここらへんで遊んでるからまたいらっしゃい」とはまたチャーミングなおっちゃんです。

遺跡観光というよりはむしろ、地元の人たちとの出会いがかなり面白かった。けっこういろいろ旅行してますが、こういう面白さは初めてに近いような。自分の住んでいるところが大好き!というかんじ。いいなあ、と思う。
帰ってきてから家族に話したら、弟に「ドラクエみたい」といわれた。たしかに。

それにしても、途中で後輪がパンクしてひどい目にあった。
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by lowoolong | 2005-03-11 16:17 | みものききもの

と・いうわけで

夜討ち朝駆け、青春18切符を使いつつ奈良京都へと行って参ります。これから夜行快速へ。
祇園の一力亭とゆーのは仮名手本忠臣蔵にあった(ような気がする)「祇園一力茶屋」のことなんでしょうか。町を歩けばなにかしら歴史とぶつかる京都はまっこと羨ましうございますね。
奈良には壷坂霊験記のお寺があるらしいですが、(沢市目薬1500円…笑)そっちは行けなげだわ~。
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by lowoolong | 2005-03-07 23:52

三月大歌舞伎 (昼)

三月四日 
中村勘九郎改め 第十八代中村勘三郎襲名興行 (昼の部)
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雪が降る中行ってまいりました三月興行。
ついに、勘九郎が勘三郎になってしまいました。きゃー
前の日にいつもの夜更かしがたたったのか、というかテンションあがりすぎたんでしょうがほとんど眠れなかったという熱の入れよう。あほや
それにしたって関東の鉄道は雪に弱すぎだと思うの(通常より三十分のおくれ)

当日夜に放映されたドキュメントで、七之助の事件について
「泥なんかかぶっても親なんだから自分で拭く、それが拭けなかったら役者を辞めます」
といってましたが、もうね。実に実にイイ役者です、勘三郎。

■猿若江戸の初櫓■
わたしが歌舞伎見るきっかけが勘太郎なのにまだ歌舞伎をする勘太郎を見ていなくて、どんなもんかしらと思ってたらこれが、父親そっくりでびっくりいたしました。
「勘太郎はお父さんにずいぶん似てきた」という話をよくみかけます。正直半信半疑だったのですが、いやいやいや、本当だった。
なんか、勘九郎を1.5倍に縦に伸ばしたらこうなるかも、みたいなかんじ。雰囲気もどこか似ている。ウキウキしてます♪という感じとか、かっこいいけどカワイイところが。はう。
猿若とお国が、中村座の始まりである猿若座を立てる許可を貰い、嬉しくて踊っちゃいますな踊りです。後半、目隠しの幕がとれて柿色の衣装をきた猿若がでてくるところがカッコよかった!
七之助がでてたらもっと盛り上がったろうにの~

■平家女護島(俊寛)■
鬼界ヶ島に鬼はなく、みやこに鬼はありけるぞや。
浅黄幕を落とした瞬間の海の景色が凄い!見事!
この演目は高校のときに歌舞伎教室で見たことがあるんですが、それが橋之助の俊寛/弥十郎の瀬尾/芝のぶの千鳥 という、今考えてみればわたしにとって「あのとき目を皿のようにして見ておけばよかったコンチキショウ」な配役でした。特に『瀬尾/弥十郎』なんて!(さるわかでちょっと出てきた弥十郎さんにも「きゃ 」とか言ってしまいました。小さく。)
幸四郎の俊寛はダンディーで素敵。このひとはなんつうか「ダンディー」の一言に尽きますね。
三階席後方の真ん中らへんで見てたので、崖(?)に上って「おおぉぉーーい」と叫ぶところ、私らに向かって手を伸べているかのようで切なくなりました。
秀太郎の成経がすごく可愛かった。

■口上■
待ってました十八代目!勘三郎がようやくお目見えです
口上も見るの初めてだけど、いいもんすねえ。
市川左団次が、左団次がっ、すごいよ左団次
 「新聞にまだ載ってないことを申し上げます。実は私ホモでございまして、
  前に勘九郎さんと相部屋になったのが嬉しくて嬉しくて♪追い掛け回していたら
  ロビーの長椅子で寝させてしまいました。その折は申し訳ありませんで」
なんですか? この親父は?
勘九郎勘三郎が「違う違う」とばかり肩を震わせてました。高島屋、最高…(笑)!
雀右衛門の声がなんか途中からほとんど聞こえず??と思った。

仁左衛門さんはアニキですてきだし、幸四郎はやっぱりダンディズムだし(のりちゃん…♪)扇雀は「中村屋のおじさんが亡くなったとき私は勘九郎さんと一緒に舞台に立ってまして」とか泣かすし、福助は「勘太郎、七之助とも親族としてお許しいただきたく」とうるりと来そうなことを言ったかと思えば「その折にはまた相手役に使ってくださいね♪」と仇カワイイことをいったり。
勘太郎は、折り目正しくきっぱりと、「この席にいられることが光栄です」と述べてました。爽やかかつ、万感といった感じ。
よろしいな。めでたいですね。いいなあ。
勘三郎。「またはなから勉強させていただきます、お見捨てなきよう」と言ってました。期待もさぞや重荷もさぞや。頑張ってほしいもんです。
「すみからすみまでずぃィ~~っとおぉ~」が好きー

■一条大蔵譚■
わーい勘三郎だー
やっぱりかんくろー改め勘三郎はいいですよ。ファンのひいき目でしょうが、舞台に出てくるとそれだけで嬉しくなっちゃいます。
源氏を再興するために、阿呆を装っている一条大蔵。あれだ、えびすね。
あほっぷりがカワイイのなんの。「うふふー♪」の笑い方とか、長椅子で一人シーソーしてるとことか、なんでしょうね、「わ~!ばか~!だいすき!」というか…
大蔵にとりいろうと狂言師を装うお京(玉三郎)の踊りと、その脇であくびしたりうにゃうにゃしてる大蔵のどっちを見てよいか困ってしまいます
こんなにアホ可愛いと「この話、つくり阿呆なんじゃなくて、もともと阿呆がにわかに源氏打倒に目覚めたんじゃないの」って感じになるんじゃないかと思ってたけど、いやぁ、ぴしっとした大蔵はまるで別人でとても格好よかったですよ。ラストあたりは、阿呆の顔と正気の顔が両方出ますが、まあ見事なもんですね。
全体としては中盤がかったるい感じを受けましたが(安心して眠くなりました)、勘三郎がやっぱすげえなと思ったんで満足です。しかしさ、誰か成瀬が死ぬのを止めてやれよ…

+++
イヤホンガイドは使ってみるとやっぱり一長一短だなあと思いますが、
幕間の休憩にかんくろー改めかんざぶろーのインタビューが聞けて嬉しかった。
ちなみ、この襲名を記念して、
「お徳用・イヤホンガイド六回セット」なるものがうりだされております。
一回500円×6回分。普段は六五〇円、来年の五月まで使えるそうなのでお得ですが、まーなんとも商売がうまいね!(笑)
団体で使うのもいいかもー
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by lowoolong | 2005-03-06 01:23 | 歌舞伎