カテゴリ:演劇( 15 )

オペラ座の怪人



  Angel of music hide no longer,
  secret and strange angel...♪



やばいなあこれは
劇団四季海劇場の「オペラ座の怪人」を十一月頭に観にいきましたが
今回は今年一月封切りだった同作の映画版を借りてきてみてみました
普通のDVDプレーヤーだとフリーズしちゃうのにPCなら大丈夫だった。妙な仕様だ。

英語のリスニング能力がない私も
やっぱりミュージカルは原語のほうがいいなあと思います。日本語はどうも無理が…むう
とにかくこのミュージカルは、音楽と舞台装置が素晴らしいですよ
あの地下水路から浮かび上がる蝋燭には鳥肌が立ってしまった。ああ。

映画はこれまた素晴らしいです。現在から過去へオペラ座が燃えるように美しく変わっていくところとかは、まさに映画ならではだと思います
(仮面舞踏会のシーンは舞台の方が色の洪水って感じで派手派手で好きかも)
クリスティーヌは恩知らずだわとか四季を見た直後思いましたが、
彼女は亡父を愛するのと同様な愛情でファントムを慕っていたのだろうからしかたない。愛の種類が違うというのは、切ないものです。

鏡から出てきたり「私の為に歌え!」とか言ってみたり
ちょっと客観的に見ると引くくらいクリスティーヌを愛しているファントムも、
映画ではより作りこまれているように思った。回想シーンがあるのは強みだな
ラスト、サルのオルゴールに合わせて「仮面舞踏会」の曲を口ずさむあたり、たいへん可哀想です。(なんだかこう書くとややこっけいな感じ)

映画でも、舞台でも、一度は見た方がいいんじゃないかと思うミュージカルでした。
私はどうも、こういうクラシック調かつド派手な映画やお芝居が好きな模様です。
あと、ミュージカルの歌い方も好き。唐突だったり胡散臭かったりするところがなんとも夢々しくて好きだ。苦手な人が多いというのももっともだとは思いますがね。

***
これを見てて 「馬かよ!」 とつっこんだのは私だけではないはずだ。多分。
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by lowoolong | 2005-11-26 23:56 | 演劇

本田美奈子さん

おくればせながら

夏ごろ、順調に回復しているというニュースをどっかで見ていたので
大丈夫なのかーと思っていたのに

わたしにとって「レ・ミゼラブル」のエポニーヌは彼女でした。
たった一度しか見ていないけど
レ・ミゼラブルは未だにわが最愛のミュージカルであり
その中でもエポニーヌは最も好きな少女である。

彼女のファンティーヌが見たかったなあ。
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by lowoolong | 2005-11-11 01:16 | 演劇

学生演劇

今日は知り合いの方のお芝居を見てきました
ぬう!おもしろかった!
五百円で見れるんですから、映画より安いんですから。
今回のは大当たりでした
その人のはいつも面白いけど、わたしは小心者なので、
小劇場だと舞台と近いぶん無駄に緊張するのです。気を使うっていうか…
言っちゃ悪いけど自己満足に終わってるお芝居もわりとあるのでね
(まあそれは、商業演劇だって同じだとは思うけど)

単位蹴っちゃったり、ともすれば卒業みおくっちゃったりしてまで
はまれるものがあるというのはやっぱり凄いと思う。
普段よく知っている人が別人として舞台に生きているのを観て、
不思議なもんだなあと思いました。

やっぱり、お芝居って見るよりやる方が面白いものなのだろうか。



***
そだ
「はるか17」というドラマ、凄く好きです
古田新太が出てる!平山あやがでら可愛い!
劇中劇の変な韓国ドラマが素敵にツボでした。素晴らしい人形アクションです

以前古田新太の若い頃のグラビアをなんかで見たんですが
ちょ、ま、誰このイケメン! って感じだった ウハハ
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by lowoolong | 2005-08-06 01:00 | 演劇

芝居バトン(play baton)

龍の目さんから芝居バトン(play baton)なるものを回していただきましたので、やって見ることにいたします。ありがとうございます!

わたしは自発的に芝居を見ようと思ったのが前年十一月からのことなので
ミーハーかつ非常に偏ったものになると思いますよ… 
トンチンカンでも許してくださいませね

質問1:今まで行った芝居の本数。もしくは去年行った芝居の本数。
このブログに記載の本数プラスαを数えましょう。
今年十七本、昨年(十一・十二月)六本… (映像作品・複数鑑賞除く)
おわー 昨年十月までほとんど無関心だった身としてはこっそり脅威。
しかも九割がた歌舞伎だわ
チケットの取り方も劇場への行きかたもさっぱりわからなかったのに
すっかりにわか歌舞キチですよ。まったく、どう転ぶか分かりませんねえ
(このためにブログを見直してみたらこの半年の自分の変化に笑えましたw)

質問2:次に観に行く芝居。
手にあるチケットで一番早いのは納涼歌舞伎第二部
伊勢音頭恋寝刃は人がバッサバサ斬られるお話らしいので、『盟三五大切』なんかがもう大好きだったわたしは、そんなところもとても楽しみなのであります。
あ、でもその前に知人のお芝居を見に行くかも

質問3:一番最近観た芝居。
七月二十日の「NINAGAWA十二夜
菊之助がとてもキュートで、キラキラしててまぶしかった。かわゆー♥
新作ではございますが、思いのほかの違和感のなさ。
そのぶん、世界の蜷川ー!!って感じでもなかったかな?
場面転換の多さやなんか、もっとテンポアップされればレパートリーになるのかも
装置や照明が今回のような「昼夜その演目だけ」という上演形態でなければ不可能だということなので、そういう面では難しいのかしら
いちばん最初の夢のような幕開きが忘れられません。これから見る方は遅刻しちゃ駄目ですよ


質問4:よく行く、または特別な思い入れのある5劇団、もしくは5人の芝居人。

十八代中村勘三郎
 「歌舞伎はいま、燃えているよ」by篠山紀信
 私が演劇にはまるきっかけです。見ている私ももえもえです。

初代板東弥十郎
 舞台見てて楽しいのは普段ありえないようなときめきなどもあると思うのですが
 と、と、ときめきましたとも……

九代中村福助
 セクシーなのキュートなのどっちがry(古いなァ)
 こういう人が立ち役をやるとまた凄いですね。法界坊の松若が楽しみです

野田秀樹
 素晴らしいすっとんきょうぶり(大奥さま@走れメルス)

レ・ミゼラブル
 すでに芝居人とか劇団じゃないし
 何年も前に見たのが未だに忘れられないのです。
 あのミュージカルはとんでもない。

選ぶのって難しいですねえ… 偏りすぎだわしかし
もしかして、鶴屋南北とかでも良かったんでしょうか。
だめか。


質問5:バトンを渡す何人か。
うーん
どなたか「やってやらぁ!」って方はいらっしゃいますでしょうか?
ぜひぜひ!


番外編:なんだか気になる五演目
私も勝手に作ってしまいましたよー番外編(笑)
ナマでも映像でもまだみてないやつ、ということで。

東海道四谷怪談
「瀬をはやみ、岩に堰かるる滝川の――思う男はおまへならでは」
 髪梳きも、穏亡掘りももちろんですが、 中でも一番見たいのは
 綺麗なお岩の幽霊とカッコいい伊右衛門がラブラブな(?)「夢の場」なのです。
 通し上演しないかなー

妹背山女庭訓
 悪い蘇我入鹿を倒すには
  「爪黒の鹿の血」と「嫉妬に狂った女の血」がいるんですって(ドラクエみたい)
 意地悪な官女に苛められても健気に追いかけて来たのに恋人はとられちゃうし!
 しかもあたし殺されちゃうし!なお三輪ちゃんが可哀相。 ひでー話だ
 「山の段」は歌舞伎版ロミオスジュリエッタとか言われているようで。

怪談牡丹燈籠
  お露は浪人新三郎に恋し焦がれて焦がれ死に
  牡丹燈籠かかげた乳母と夜毎男を訪ねます
 ……でもほんとに恐いのは幽霊じゃないんだ、ってのが良い。円朝ステキっ

鳴神
 やり手のお姫さまの色仕掛けでコロッといっちゃう上人様のお話
 清廉潔白もほどほどにしたが良いってことですかねえ

加賀見山旧錦絵
 めくるめくザ・大奥★ 
 このあと「鏡山再岩藤」につながるそうです。
 仇討ちに怪談がくっついてくるなんて、女の仇討ちは怖いなァー


***

……難しかった……!!
選ぶのって頭を使いますねー。。
いままでの短い観劇暦を振り返るよいきっかけになりました
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by lowoolong | 2005-07-26 01:19 | 演劇

この胸いっぱいの愛を

この胸いっぱいの愛を

あららららっ てんてんこまってて知りませんでしたが
勘三郎が出るんじゃない!!!
宮藤官九郎も出るんじゃない!!
ダンカンも出るんじゃない!

わかりやすくキャストに踊らされています、が
これは見に行かねばなるまいね…
だって勘三郎が花を愛する男で、クドカンが影が薄くて覚えてもらえない男ですよ
ってどういう理由なんだろう 

監督は黄泉がえりのひとのようで。
あの映画見てないけど評判いいっすね。
十月公開だそうです

「姑獲鳥の夏」「亡国のイージス」につづき
今年見に行かねばならない映画リストが一項目増えました。
すくねえー
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by lowoolong | 2005-07-21 07:22 | 演劇

ビューティフル・サンデイ (ビデオ)

誰かが(誰だっけ…)いい芝居だから観ておけ!といってたんですが観ておけったって舞台なんてのはナマモノですから無理でしょうよ、と思ってたら図書館にビデオがありました。
最近うちの学校に入れてマジ良かったなといまさらかみしめています。おせえなあ、しかもそんな理由かよ……

というわけで第三舞台「ビューティフル・サンデイ

ある朝男が目覚めると、隣には知らない女が眠っていた。
――という出だしで始まるお芝居。
最近わかってきたけどどうもわたしは、演劇に関わらずエンターテイメントというものに「日常性をぶっ飛ばしたもの」を求めているようで(歌舞伎とかさ)、こういうスタンダードなタイプのお芝居はどうかなあと思ってましたが。が。
すごい良かった……!!!
泣くわ泣くわ、こりゃあ泣くわ。ストレートにこれは、心に響く。

「悩みに大きいも小さいもないよ」
「あんたたち、バカみたい!」
「ちひろはいい女だよ」
誰でも、他人のことはよく理解したり諭したりできるのに
自分のことや、いちばん好きな人の気持ちというのはさっぱり気付かないものなのだと。
それは、人はあくまで自分でしかなく、自分にしかなれないから、そのぶん余計に人の気持ちを分かろうとするからなのではないかと。それでもって、から回ったりすれ違ったりもするわけですね。
長野里美という女優はきれいな涙を流すなあ、と思った。

音楽もすごく良かった。観てよかった。
…それにしても、演劇というのはすごいですね。感動しました。
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by lowoolong | 2005-05-22 11:56 | 演劇

上海バンスキング‘91 (ビデオ)

学校のAV資料室というのはありがたいものです。
本当は道成寺の資料を探しに行ったのですが「勘九郎の道成寺」はなかったので(玉三郎のは前に観たしなー)さてどうしよう、と適当に検索をかけていたら見つけました
コクーン歌舞伎・中村座NY公演の演出家、串田和美の有名な作品、らしい。

日中・第二次世界大戦の戦前~戦後に、上海でジャズやるべ♪だったスウィングな男たちとその女たちのお話…かな
「命かけて~あなたこそ~わたしの恋人~いつまでも~♪」ってね

ぐーぐるしたら深作欣司監督の映画が出てきてはてなという具合で、わたしは詳しいことを全く知らないのですがこの作品、レベル高ー!!
何であの役者さんら、ジャズバンドもシャンソンも中国語も仏語もできるのかしらん
役者というのは何でも出来なきゃなれないものなのでしょうか。おおお…すごい
ジャズにも演劇にも全く詳しくないからよくは知りませんが
開幕とともに客席通路でジャズが響き、そしてそれは吹き替えでなく生演奏の模様。舞台ではチャイナ服に身を包んだ綺麗なお姐さんたちが「ウェルカム上海~♪」とこれまた普通にレベルの高いコーラス?をしているという。モダーン、エキゾティックー

・吉田日出子、歌が本業なのかと思ったらやっぱり俳優のようだし、でもあの歌のうまさはどうしたことだ。そしてあの少女性は…ビスクドールのような色気ですねえ(市原悦子に声が似てた)
・波多野(主役の一人)、あれー羽場さんかな大和田獏かなと思ってたらなんと串田和美さんでした。か、カッコいいじゃんかよう…
・いい奴で小心者で成金な役の笹野高史はいいねえ…にしても、いつみてもお爺さん一歩手前に見える老け具合はどうしたことだろう。そんなに年食ってないはずなのに
・エキセントリックな文学青年風な兄さん、どっかで聞いたことのある声だ、誰だ誰だと思ってみれば小日向文雄だった。わ、わか!痩せてる!背が高い!

なんか全員すごいすごい言うのは、結局誰も褒めてないのと同じですが
リリー(中国妻)もラリー(アメリカ系上海マフィア)も皆すばらしく素敵だった。吉田日出子のシャンソンを始め、出ている役者ほとんどがバンドを構成していて、それが素人耳にも格好よかった。
あと、アヘンでぶっとんだ波多野の妄想シーンがいかにも妄想でイカレてて好き。(最近こんなのばっかり見ている気がするなぁ)

とにかく、上質でした。相当凝っていたんだろうなあ…
串田和美、すげー!
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by lowoolong | 2005-04-29 00:10 | 演劇

山の手事情社

わーい。山の手事情社の公演が六月にござんすー
「道成寺」で、もうただ「こんな表現があるのか!」と思ったけど。わくわく。
コクーン歌舞伎も六月にありますし(桜姫東文章ってあのなんだかエロティシズムなやつか…福助…!)、東京での襲名披露が終わってもまだまだ楽しいことばかり~。

現実逃避のジャンルで楽しいことばかりでも、現実は実にシビアなのですが
頑張っていきてゆかねばなりません。
悩み事があったって、悩める暇が在るだけ人間は仕合せなのでしょうしね。
面倒くさいのは生きてるんだから仕方ないですね。やれやれ。

ま、そんなことを言いつつも、今日は美味しいカレー屋を発見したので満足なのです。
リピートしよう、あそこ。


+++
それにしても
さらば勘九郎―十八代目中村勘三郎襲名
小松 成美 / 幻冬舎
ISBN : 4344007468

この本、いい。
いま、誰かにオススメの中村屋本を薦めるとしたらこれです。
鏡獅子三代もドキュメントとしていいけど、なんたって、こちらは書かれていることがリアルタイムです。あの事件が載っててビビりました。よく書いた。
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by lowoolong | 2005-03-17 01:19 | 演劇

幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門

26日(昼) Bunkamuraシアターコクーン
演出:蜷川幸雄
出演:堤 真一 木村佳乃 段田安則 中嶋朋子 高橋 洋
    田山涼成 沢 竜二 松下砂稚子 他

幕末グラフィティのせいでほとんど寝ずに行ってきました、三度目のBunkamura。
どこもかしこもコンプレックスと愛と憎しみで満載の、深刻にシリアスなお芝居でした。琴線に触れる痛さです。

藤原勢に追われもうかなりやばい新王軍の頭目・平将門は頭を怪我してこともあろうに「自分は将門を追う者である」と思い込む。混乱する影武者たちと、事態を必死に収めようとする参謀・三郎、影武者の中から新しい将門を作ろうとする将門の愛人・桔梗、一行はさらに絶望的な迷走をし続ける。

うう…暗い話だな…
将門(堤真一)は陽気に狂ってて「将門ー、まさかどはどこだー?」というノリ。こんなのさっさと見捨ててどこへなりと散り散りバラバラになるほうがよっぽど建設的なのに、彼の周りの人たちはそれが出来ない。信仰としての将門、伝説としての将門、愛憎の対象としての将門。本物の将門が狂っているうちに、彼らの中で「将門」という存在がどんどん重く、なのに空虚になっていってるような印象を受けた。

誰がどんな言葉をしゃべっても必ず誰か(将門以外)をグサグサに傷つけてしまうという雰囲気にしてやられました。誰か、というのはそれをしゃべる本人もで、さらに痛々しいのはほとんどみんな(将門除く)がその発した言葉の効果をわかっていながら、諦めのように叫ぶからでしょうかね。聞くほうも、聞いて傷つくことに麻痺しているようで、ああ痛々しい!!

そしてその言葉とは逆の感情が考えるまでもなく伝わってくる感じがする。棘だらけ。
かつては血盟の仲間同士だったのに、その「仲間」という枠だけは変わってなくとも意味合いが「敵」にも近しいものになっているという殺伐なグダグダ感がすごい。

狂いの将門が「将門」として追っていたのは、自分の影というのはもちろんだけど、三郎の影というのもあったんだろうと思う。三郎が将門を無二の友人として愛しながらも、身分というコンプレックスで卑屈に退いていたように、正気の将門も利発な三郎に対してかなりのコンプレックスを抱いていたのでしょう。
「将門のことは俺が一番よく知ってるんだ、恋人よりも、本人よりもだ~!」
もうおまえはそういうことを言うなよみんなの前で…(泣)

あれですね、愛憎は表と裏とか言いますが、悔しいとか憎たらしいとか好きだとか殺してやりたいとか生きてて欲しいとか、そういう衝動というのはもう区別なんか本当はつけられるものじゃないのじゃないかと思います。三郎や桔梗たちはどこかで、そういう区別をつけることもやめてしまっているように思います。将門に対してや他の人に対しても。
まあ、なんだかんだとゴチャゴチャ言ってますが、感動的に絶望的だったわけで。
ラスト、ただひとり「将門」を追う将門が、将門伝説の語り部として去っていくのが鮮烈に皮肉っぽい。

役者陣の演技が、凹凸なくひとつの世界観をつくっていて良かった。段田安則すてき。
あと、舞台美術がものすごかったです。かなり高い階段状の舞台に、いきなりバラバラバラと落ちてくる小石、また積もっていく雪。前の席に座っている人は結構大変なんじゃないかと思いました(羨ましい)
最後のほうで、天井から何が釣り下がってるんだろうと思ったら、逆さ吊りの観音でした。ふ、ふきつな…!
要所要所の拡声器を使用した音や、ヘリコプターの羽の音は、もう逃げられないと言う閉塞感をより高めている気がします。拡声器で連想するのは「君たちはもう包囲されているー」って言う文句などですが、圧倒的に“多勢に無勢”感が強い。ヘリコプターは“すべてを見られている”といったような。あっちは余裕。こちらは袋の鼠。またしても絶望。うーむ、やりきれませんね。
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by lowoolong | 2005-02-27 01:01 | 演劇

小指の思い出 (LD)

あなたがかんだ こゆびがいたい

…といういやに色っぽい往年のヒット曲と関係があるやらないやら
劇団・夢の遊眠社『小指の思い出』(86年本多劇場)です。
学校の図書館にございました。ひゃっほう、もーぅけもーけー♪(濱田マリ)
レーザーディスクって画像びみょん+容量びみょんのくせに凄いかさばるね。その割にけっこう普及してたようで…VHSよりは劣化しないんだろうけど。それを思うと、DVDってつくづく凄い発明だったんだな。

なんかねえ、遊眠社時代のは出だしにいっつもひいてしまいます。「あわないかもっ」と。メルスを見る前に予習として(?)はじめて野田秀樹の芝居『贋作・桜の森の満開の下』をみたのですが、そのときも「うわあこれぁついていけないかも」と思った。しかしその後、展開やテンポがなじんできて、違和感もなくなるのが不思議なところ。この作品もそうでした。やばい。
それにしても深刻なほどわけがわかんない。でも楽しい。もっといろいろ知識があれば、ああ!とかおお!とか発見があるだろうなあ。カスパー・ハウザーとか後から知ったもの。
(※カスパー・ハウザー……19cに実在した、ドイツに突如現れた16歳の野生児。現在では人間との没交渉のためにおこる精神障害の術語、「ひきこもり」の代名詞)

「あかばね当たり屋専門学校」(?)の赤木圭一郎くんと、モグリの当たり屋かつ「子どもの心を忘れたくないあなたへ」みたいな通信販売をしている粕場聖子。粕場聖子の持つ“少年時代”につながっていく、魔女狩りのある世界。

現実世界と妄想世界。
粕場聖子はカスバの女――花はマロニエ、シャンゼリゼ♪(by工藤静香)
過去、心臓が二つ、歯磨き粉
自動販売機と婚約者
指紋がとけていくにつれ解けていくアイデンティティ。「おまえだれだ?」「なまえとけちゃった」
指紋の糸に繋がれた凧、その凧に乗ってアルプスを越える母(わかんねえ~)
「歯、皮膚へ、帆」
「もう、そうするよりしかたがない!」
「音が見えて、色が聞こえるようになるのよ~♪」
「どく、どく、どく、どく」「ざく、ざく、ざく、ざく」
「カスパー・ハウザーは妄想の一族の名だ!」
「あの子達、この薪が私を燃やすことになるとも知らないで…ああ、私を暖めようとしてるんだろうか、…いや?あの子達は本当はすべてわかってやっているのかもしれない…」
「――ああ、なんてことを、これでは私は本当に魔女だぁ…」

(↑台詞とか激しくうろ覚え)

言葉や台詞一つ一つがカッコいいんだけれども、「このストーブが僕らのお母さんだー」とか文字にしてみたらそれこそ「…電波?」としか思えないようなことを言ってて激しくちんぷんかんぷん。でもいいやもう。おもしろかったから。お芝居の魔法ですねぇ。
段田安則が世界一かっこいいとしか思えなくなったり、かと思えば“狩人”の松澤一之(だと思う)に惚れてみたりして大変でした。なんて素敵に格好よろしいのかこの劇団の役者さんは…
それにつけても野田秀樹の女形、粕場聖子が最高。きれいでかわゆい。面白すぎて悔しい。なんだこのひと、一体何を狙ってんだちきしょぉー
そんでもって声がやばい。どうしてこんなに筋のわからない芝居なのに、ぞくぞく震えるような言葉を発してきよるのですか。ラスト、十字架につられながらの述懐はやばいですよ、涙出てきちゃいますよほんとに…
というかそもそもどっからあんな声を出しているんだ。

やばいて…野田秀樹マジやばいて…

ああ、これで勘九郎に続いて二人目、親と全く同い年のおじさまに入れ込んでしまいそうです。
…もう一回見よ。ぜったい見よ。
母、子、少年性、妄想と現実とアイデンティティロスト。
難しくて面白くて嫌になるなぁ…


にしても、「ビデオ入ってる日に間違えないでよォー!」とか、こういうのナマのお芝居ならではの面白さですね。『走れメルス』では、初めて観にいった日は芙蓉が林檎投げに何度も失敗してたのに、次見た時は一度で成功してたりとか。たーのしーい
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by lowoolong | 2005-02-13 01:35 | 演劇