2005年 04月 13日 ( 1 )

コクーン歌舞伎 三人吉三

「このふたぁりは、………ちくしょうゆぇ」
さすが名に負うコクーン歌舞伎、かっこいい~…、痛~い…!
闇と禁忌、ルージュ・ノワール、そしてブラン!
みおわってから本当に熱が出ました。バカでも風邪は引くものだ。

この話は、三人の吉三の話、というよりも
ふたりとふたりとひとりの話、だと思った。
最初のふたりはおとせと十三郎、
次のふたりはお嬢と和尚、
最後のひとりは和尚、また伝吉。
伝吉から始まった因果の糸が、ふたりとふたりを組み込んで、和尚の下へ集結していく感じ。

最初のほうはいらねーんじゃねーのこの話とか思うとこもあったけど、なんというか全体的にもう細部なんかどうでもイイぐらいカッコいいのでもういいや。
「なんともしねぇ、、もらうのさァ」
福助!凄い!カッコいい!!
ぺいぺいと足で敷布を広げたり、振袖でどかどかあるいたり、やんちゃっぽくていーなあー。他のお嬢吉三もこんな感じなんだろうか?橋之助のお坊との、吉祥院の場での絡みはすごかった…あそこの基色が赤と黒ってのは非常にエロティックですね。もうなんか、あのふたりは言うまでもないんだろうな…
「とめられるより、おら嬉しいよぅ」って、ほんとにお嬢は死ぬことは苦行だと思ってないんだろうな。お坊が「死なねばならぬ」の人であり、お嬢が「生きてたってどーしようもねー」の人であること。役者ってスゲーなー
おとせと十三郎がほんとにキレーで初々しくて可愛かった(泣)親の因果が子に報い――ってなわけで、愛する若いふたりは実は双子。昼ドラよりもドロドロな二人を、実際に勘太郎・七之助という若い兄弟がやっちゃうっていうのはもう、生々しくってやばいなあ…ずるい!
かんたろさん(おとせ役)は凄い役者ですね。並ぶと男役の七之助よりも大きいので「逆の方がいいんじゃ」とも思ったけど、仕草や声や身のこなしがすっっっごく綺麗で可憐。恐ろしい子!(←白目)
伝吉って、極悪因業ジジイってだけかと思ってたけどそうじゃないんすね。弥十郎さまー(泣)

おとせと十三郎、愛し合ってるならほっといてやんなよと思いますが、そういう訳にも行かない和尚吉三の勘九郎。「この二ァりは、畜生ゆえ」の言い方がもう、すごかった…カッコイイぃ
おとせも十三郎も伝吉もお嬢お坊もそれぞれかわいそうなんだけど、すべてに始末をつけねばいけなかった和尚吉三も相当にかわいそうだなあと思う。兄貴というのは、畢竟孤独なものなのかもしれない。最後も、二人を庇うように倒れるしね…

弥十郎さんがもう死ぬほどカッコいいとか(仁侠映画にはまる人の気持ちが判ったよ…)、獅童・助五郎・芝喜松の「三人夜鷹」がいいなあとか、もうきりがないのでやめますが
あのコクーンの劇場で、三人の吉三の結末を見てしまったら、熱が出るだけじゃすまなかっただろうなあ…
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by lowoolong | 2005-04-13 02:00