2005年 02月 26日 ( 1 )

幕末青春グラフィティ 福沢諭吉

TBSで勘三郎襲名特番やってました。
なんだろなと思ってわくわくしてたらほとんど20年前のドラマの話で、なんやねん録画してあるから寝たるわいーと思ってたらこれがさーという…
第一部(インタビュー)でキャスターと喋ってる勘九郎、元気そうで顔色いいのはいいですが右目が変。疲労で目の血管が切れたんだよと親が言うので無駄に心配になってきます。コワー

第二部がお題の「幕末青春グラフィティ 福沢諭吉」
制作:1985年 ティンダー・ボックス、電通、TBS
演出:河合義隆
脚本:矢島正雄、河合義隆

出演:中村勘九郎、荻野目慶子、永島敏行、原田大二郎、石坂浩二、阿藤海、原田美枝子、榎木孝明、川谷拓三、陣内孝則、石立鉄男、島田紳助、矢崎滋、武田鉄矢、中村助五郎、とんねるず他

キャストすげぇ!

子供のときに多分一番最初に読んだ伝記が婆さんがバザーで買い叩いてきた「福沢諭吉」で、
 ・諭吉は吉良という金持ちの武士の息子にしょっちゅう苛められていました。
 ・神棚のお札を便所紙にして祟られなかったから神様はいないのだと知りました。
 ・腸チフスにかかっても勉強しました。
 ・オランダ語を誰も使っていないので、「これからは英語の時代だ」と悟りました。
 ・天は人の上に人を創らず、人の下に人を創らず
 ・ドンドン大砲がおもてで鳴っていても、おびえずに授業を続けました。
という話があったことをよく覚えています。
つか、福沢諭吉のインパクトが以後すべてこの記憶に基づいている(特に便所紙とか)ので、かんくろーが福沢諭吉でしかも幕末!で青春!でグラフィティ!なんてあーたそんな甘酸っぱいタイトル一体どうなっちゃってんのとおもってたけどなあ。
いやまったくねえ、勢いがあって慮外に面白かったです。20年前かぁ。ドラマを作る風潮がまたよかったんだろうねえ、景気もいいしさ。むかしのドラマとかで連想する、なんかぼやけて褪せた映像でないのも良い。意外にクリア!
時代劇というジャンルはまた、風化というものに一番強いジャンルだなと始めて知った思いがします。
でも、一万円札さまの福沢諭吉を思い浮かべてはダメかも(笑)福沢諭吉!というよりも、「ぼろぼろのひっどい蘭学塾(でも優秀)・適塾の若者ゆきちが、恋や挫折や、友人との別れを積み重ね“自由”というキーワードをつかむまでの青春グラフィティ」って感じ。
…ちっとも面白くなさそうだなぁ。青春グラフィティって響きは中々侮れない破壊力ですね、青春いたずら書きっていう意味じゃんかよ。

勘九郎は、20年前でもやっぱり勘九郎でした。すげー!うまいって言っていいのか(素のような気までする)わかんないけどやっぱすげー。芸達者だ。手足の短いところがカワイイと思えるようになってはもういろいろとだめですね。あーあ。
冒頭、阿藤海と一緒に出てきますが、それが…「いいよもう、勘九郎の太ももや尻は別に見たくないよ」というか。諭吉だけでなく、適塾のひとがほとんどみんな、丈の短い着物一枚に褌姿でほんと汚ないのですよ。袴や着物なんかマジ買えねえよ!みたいな。幕末好きな人には結構人気のあるらしい大鳥敬介があんなバカそーで小汚くていいのかなと余計な心配までしてしまいます。洪庵先生の川谷拓三がかなりいい。

個人的にすごいツボだったのが、春画家の歌丸(石立鉄男)の、「もっと悶えろ~!」という台詞でした。クレイジーだなTBS。モデルのお女郎のおねえちゃんも胸むき出しだし(絶妙に見えない)
それでもそんなにエロくなんないのは不思議なところです。泥臭さがギラギラしていないのがイイのかもしれませんね。
しかし結構アレだ、ハードだ。後輩はムカつく偉い医者を斬っちゃうし、親友は恋仲の遊女に死なれて自分探しに行っちゃうし、後に再会するけどあーー!って感じで死んじゃうし(ここの、長島敏行と勘九郎は素晴らしいと思います)
「みんなサムライになればええんや、サムライが米つくって、サムライが魚とって、サムライが着物つくればいいんだ!」
よいせりふ。なかなか考えてでてくる台詞じゃないなと思います。
それにしてもフリーを「自らを由とする」と訳した福沢諭吉ってすごい。
しかし、勘九郎はどうあっても「一万円札の福沢諭吉」には見えないのだよなあ。熱くて一生懸命でカワイイ青年というか。まあいいか。そういう諭吉なんだよ。

「働く女性について」や「逃げないということ」や、「前向きであること」、そしてもちろん「平等である」ということ、結構いろんなテーマをぶつけてくるドラマですがほとんど押し付けがましい感じがしない。なんかほのぼのしてます。突っ込みどころは多くござんしょうが(詳しくなくてよかったー)、まず、面白いドラマではありました。
サイモン&ガーファンクルばかりBGMにかけまくるのはどうかと思います。おすず(荻野目慶子)との別れにサウンドオブサイレンスはいいかも知れんけどなァ、どうかと思うなァ。
あと、竜馬とであって別れて終わりってのはまあいいんだけど竜馬が坂本金八でちょっとションボリしました。お前かよ!!というか最後の最後で!というか両方というか…

こういう勢い重視で、なおかついい感じに成立しているドラマは好きです。もっとこういうのないかなぁ。それにしても20年前とは信じられん。
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by lowoolong | 2005-02-26 07:03 | みものききもの