2005年 02月 15日 ( 2 )

二月大歌舞伎 (夜)

見ようかなーどうしよっかなーと思っていた二月歌舞伎
野崎村という演目は興味しんしんだし、「今見逃したらもう二度と見れないかも」という強迫観念におそわれて結局行ってきました。(まあ、そんなこといったらすべての演劇は二度と見れないわけですが…最近、ああ悔しい悔しいと思うことしきり)
だって“野崎村”の主要キャスト五人のいっちゃん年下が73歳だそうですよ。あげくその五人がオール人間国宝ですよ。日本の宝ですよ。すごいね。

■ぢいさんばあさん■
ぢいさんの仁左衛門がかわいい(笑)
二組のバカップルが出てくる話ですよと言えないこともないけど、いやまあ凄いね、一年の単身赴任のはずが人斬っちゃったせいで一度も会えずに三七年。何を考えてるんだ。
これは、ふたりがしんそこラブラブだからこそ、そしてぢいさんの人となりが穏やかで優しげだからこそハッピーエンドになり得る物語だと思います。謝っててもなんか不遜なじいさんだったら再会のシーンが可愛らしく幸せらしくならなそうだもんな。役者を選びそうですねえ。
それにしても「るん」ってかわいい名前だな、と思ったら原作が森鴎外。なんか納得。(だって子どもや孫にアンヌやらジャックやらハンスやらと読む名をつける人ですよ)
悪者役の市川團蔵さんがカッコよかった… 欄干から落ちちゃうのでびっくりしました。

■新版歌祭文(野崎村)■
許婚の久松と婚礼準備にうきうきな田舎娘お光のところに、久松(雁治郎)の元奉公先のお嬢さんお染ちゃんがやってきて、久松と二人心中しようと決意します。最初はお染にムカッ腹をたてていたお光ちゃんもそれをみて、尼さんになって身を引きますわ… という。
大阪松竹座で十月に、勘太郎のお光と七之助のお染という若々初々しい野崎村が演じられて今月はその正反対というか、熟年ベテラン野崎村でしょうかね。
人間国宝がどれだけ凄いのかとかわかりませんが、よかったよかった。芝居って年齢とか顔じゃねえのだな。人間って凄いや。
芝翫のお光。わーわーむにゃむにゃ一人ごといったり、眉を隠して「ワァ恥ずかし」と言ったりするところがもうやばい、かわいいっていうかなんなんでしょう、とても田舎娘っぽい。体型がドラミちゃんみたいなところもすごくよいよ…!(←大失礼)
お染の差し入れをひょいひょいぶん投げたり、縁台に足をぶらぶらさせたり、大根の切れ端をぞんざいにうっちゃったりするような、ちょっとガサツな感じがまたいいです。かーわいい
だからなおさら、最後に「ととさん!!」とおやじさんの胸に伏して泣くお光がえらい可哀想。。あそこ、すっごいよかった。ズキュンときますね。
お光ちゃんも若いから、思わず後先考えずに尼さんになっちゃったんじゃなかろうか。ばかだなあ、男は久松だけじゃねえよ…ってそういう話でもないのか。それにしてもなあ…。
そして雀右衛門のお染。こ、こ、この人は本当に八十数歳なのでありますか?
3B席なのでもちろんよくは見えませんが、とてもそんな歳には見えない。人間ってすげえや… 美人でおっとりしてて優しげで、実にいいお嬢さんなお染さまでした。
にしても久松、八方美人の甲斐性なしですねぇ。いかんねえ。

…勘太郎と七之助の野崎村をますますみたくなりました。

■二人椀久■
仁左衛門と孝太郎さんのおどり。
注目してなかったけど、これがなんとまことに素晴らしく良かった…!!
あんまりびっくり感動してしまって、第一幕が何の演目だったのかしばらく思い出せませんでした。素敵すぎ。もう一度観にいってしまいたいくらい好きだ。
遊女と若者という役どころのせいなのか、顔があまり似てないということなのか、知らなかったらこの二人到底親子とは思えません。孝太郎さんなによーいいじゃないのーちょっとー!
松山太夫(孝太郎)が金色の紙ふぶきふりしきる紗幕の裏で消えていくところ、最高です。やばいやばいこりゃやばい。素敵すぎる。歌舞伎舞踊って、ええねぇ…!
長唄お囃子がこれまた、ぞくぞくするほどカッコよかった。イヨォぉ、っていう掛け声、病みつきになりそうです。
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by lowoolong | 2005-02-15 18:22 | 歌舞伎

銀座文具店

先日は午後から一日暇だったので、銀座をてけてけ歩いてきました。
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銀座ってぇとわたしは以前NHKの金曜時代劇で放映されていた「からくり事件帖~警視庁草子」なんかを連想しますが、あのドラマは面白かった。明治になってレンガ造りの家を銀座に軒並みつくってみたはいいけれど、冬は寒いしすきま風はびょうびょうだし、誰も住まねえよこんなもん、みたいな話があったような気がする。山田風太郎の原作にあとであたってみたら、こっちはもっと大衆小説風で面白かった。

さて。
地下鉄銀座駅のA2口を出てすぐに、鳩居堂(きゅうきょどう)という店があります。
和紙に千代紙、便箋封筒、書道道具にお香など、“わが心の江戸”をくすぐるような文具屋…てか、紙屋?c0022251_16133466.jpg
鳩居堂特製の一筆箋や便箋なんかはシンプルかつ可愛らしくていい感じ。その「鳩居堂」のロゴがはいっているのがいいのよってのは、古今東西かわらぬブランド根性ってやつですかね。それが粋ってもんですかね。
店内全体にお香の匂いがしてて気分がいいですが、しかしなんだろうあの人出は。マダムな方々で月曜日だというのに随分込んでいました。バレンタインだからって関係なさそうだしなぁ

鳩居堂から松屋銀座に伸びる通りを、松屋を通り越してなおもちょっと歩くと赤いクリップの「伊東屋」が。
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こちらは鳩居堂とちがって、本屋で言うところの紀伊国屋のような、とりあえず「文房具なら俺に任せなッ」みたいな文房具屋ですな。ビル全体が文具屋なんていいねえ。
ガラスペンなんていうすてき文具の誘惑から逃れるのが大変だった。前につかったことはありますが、紙に引っかからずするする書ける、とてもイイ感じなペンです。しかしインク壷を倒したりペン先を一発で破損させる恐れのある粗忽者には地雷。

ふたつのすてき文具屋で書く当てもないのに一筆箋とか買ってしまったのでこれから書く相手と内容を見つけようと思います。

その後、銀座の吉野家に行った。「きっとこれは、鶏肉と御飯と照り焼きとわたしへの冒涜なのだろうな」みたいな当店限定の鶏の照り焼き丼を食べてしまってささやかに落ち込む。c0022251_16322288.jpg
さよなら360円。しかも数歩歩いたら安くカツ丼を出している店があった。ちきしょぉー
つーか、吉野家に行くのだったら2月11日に行けばよかったのに…(いつもはずれ玉を手にする家系なの)
銀座に着てまで吉野屋に行くことはないと実感しました。行く前に気づけだよな。

松竹の図書館で、中村屋兄弟初舞台の筋書きを読んでにまにましました。閉架式というのは気恥ずかしいものですな。自意識過剰でしょうけどね。
一昔前のパンフレットって、インタビューのところがかなりミーハーで面白い。なんつうか、どうしてそこを抜粋するんだろう、みたいな。
勘三郎のじじんちゃまは「きょうはジャンパーで来たのですよ!」とかだし。どんなリアクションをとれというのか。それにしても「来たのですよ!」か…来たのですよ…ですよ…!(←ツボ)
いやー、ちびっちゃいかんたろさんとしちのすけ、よいなあ。中村屋のお弟子さんが昔の本で七之助をたべてしまいたいと言ってたけどね、しかたないねこりゃ。にしても兄ちゃんは七之助に似てなくてこりゃまた、…可愛いねぇ~♪(たぶんGとか凄く好きだと思うこういう子)
福助は当時児太郎だったのですねー。橋之助も児太郎もやたら素顔写真が美男でした。

さて、もう時間は十六時でございます。
歌舞伎座は昼夜の入れ替えの時刻、いつみても見ものの混雑っぷり。
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夜の部は「じいさんばあさん」「野崎村」「二人椀久」
さてさて。“人間国宝揃い踏み”という「野崎村」が楽しみです。
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by lowoolong | 2005-02-15 17:04 | みものききもの