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忠臣蔵外伝 四谷怪談

確か十二月だか一月だかに木曜洋画劇場で放映されていて、
一応とっとくべえと思って古いビデオに録画したもの。これのうしろには「壬生義士伝」が入っている。(佐藤浩市ビデオになってしまった)…というと、やっぱり十二月だろうか
最近四谷怪談に無性にはまっているので、やっとこすっとこ探しだしてみてみましたよ。

おーもーしーろー!!

わたしは映画にもかなり暗い人間なので、深作監督の作品って「蒲田行進曲」とかしか見た記憶がないのですが(吉原炎上は深作作品じゃないのか…あれー?)
まあまあまあ ステキー!
色合いとかハッタリ感が蜷川幸雄みたい!(怒られるかも)

何がいいってキャスティングがステキですよ
民谷伊右衛門に佐藤浩市、お岩が高岡早紀、宅悦が六平直正(むたいと読むとは知らなかった)、大石内蔵助が津川雅彦。 歌舞伎でいえば「ニン」ともいうのか、キャラクターで想像する人物造詣にズドンとあてはまるキャスティングです。
高岡早紀はふつうの「お岩様」を想像するとどうかなーと思いますがこれにはあってた…だってお岩武士の娘じゃないし。しかし映画だとああも胸を晒すもんなのか

ストーリーは忠臣蔵×四谷怪談でありまして、民谷伊右衛門が二つのストーリーを結んでいるといったところ。正直幽霊お岩さんが霊力(?)で赤穂義士の味方をしてくれるとは思いませんでしたが、まァそういうのは結構どうでもいいのです。
吉良のおじさんの「こんな首でよかったらどうぞ、わたしはもう疲れた」というので義士たちと一緒にううっ(泣)ときたのでそれでいいです。何といっても一等馬鹿なのはあの浅野のタクちゃんですねっ(by辰次)

素晴らしかったのがお梅(荻野目慶子)と伊藤喜兵衛(石橋蓮司)とお槇(渡辺えり子)、なんだその白塗りは!!喜兵衛まで!トンチキ!ステキ!っという
お梅の、キの字の入った危ないおひい様っぷりが最高だった。んでもって、渡辺えり子……こぉわあああー(笑)! 声でえり子だ(←何様)と気付きましたが…あの化粧はすげーよ。下から照明当てるなよ。古典的なのにおもしろ怖い…ステキ…
正直お岩の幽霊よりも、お梅の「キョキョキョ!」みたいな笑顔のほうがよっぽど怖かった…きれいだから余計怖いんだな。ううむ

「うわー」とか「ひゃー」とか言いながら見るのに適した、なんかどこか凄く舞台ちっくな映画でした。四谷怪談的エピソードは随分ダイジェスト、なるほど忠臣蔵の外伝、と銘打つだけはある。
でも面白かったー。深作監督のほかの映画も見てみようと思った。いまさらだなあ、全く
by lowoolong | 2005-06-12 23:38 | みものききもの
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