四月大歌舞伎(昼)

四月二十五日(千秋楽)
中村勘九郎改め十八代目中村勘三郎襲名披露 昼の部

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歌舞伎を見てこんなに感動するとは思いませんでした。
この時に間に合うように歌舞伎に出会って心底良かった。

■京鹿子娘道成寺■
勘九郎時代から二十七年ぶりという、“押戻”つきの道成寺。
感動した。以上。

…だって泣いてしまったものにこれ以上くだくだしくものをいうのも何だかなー…
まさか道成寺で泣くとは…(しかも三階席で) なんで涙が出てきたのかもわからんのですが、
たった一人で舞台を満たしてしまうような白拍子の踊りからして目が離せず、
ラストもラスト、押戻しのところで團十郎と居並び大見得をきった清姫の怨霊の姿で、胸がいっぱいになってしまいました。思い出しても胸が痛い。

勘三郎の白拍子花子は、ちゃきちゃきと切れがよくって、びっくりするほど可愛らしくてきれいで、同時にとても切なかった。お姉さん、というよりもっと若ーい娘でありながら、怨みと哀しみの清姫が宿る「おんな」だった。
かなめかなめでじっと鐘を見上げる目つき、
男の袖を取っては振り払われる町娘の姿(つれない男の姿が見えるよう)、
あああ~可哀相…なんかよくわかんないけどかわいそう……!
もういいじゃん、鐘ひとつくらいくれておやりよッ
(なんだこの感想)

なんで勘三郎はあんなに「娘」であり「おんな」なんだろう。本当に辰次のひと?
歌舞伎の底力を見た気がする…

その他雑感↓
・傳左衛門の「イヨォ―――ッ」が死ぬほどかっこいい。痺れる。三味線笛小鼓大鼓長唄、どれもこれも最高でした。
・「まいづくし」で「ブランド米♪」とか「無洗米♪」とか云ってるうちに〆で「せまい」と「広い」を間違えた坊さん(誰だっけ)が、左團次に「千秋楽だっつーのに」みたいなことをいわれてて面白かったです。でもそのあと、面目躍如とばかりバク転を綺麗に決めて喝采を浴びていました。
・若い娘さんに「あんたは白拍子ですかそれとも生娘ですか」とか聞くな
・引き抜き格好よすぎ、衣装も華やかなにとっても似合う(紺地に桜で麻葉模様のものはことにステキでした)。
・押し戻しがほんっとにいい。鐘入りで終わりのものを今後見たら、なんだか寂しく思いそう

素晴らしかったです。最高だった。中村勘三郎は真面目にステキだ。
千社札まで買ってしまいました。(←妙にセコい)


■源太勘当■
弟役の海老蔵のアホ可愛い憎たらしさを見るにつけ、こういうところがいいんだなーと和やかな気分になりました。(いいのか?)「あんじゃひとが、いけないよぉ~」ってお前。
黒い中間服の勘太郎はシュッとしてて格好よろしかったですが、やっぱ源太・七之助、勘太郎・千鳥がみたかったなぁ。かんたろさんの女形はなんかとっても可愛くていい(勘三郎の女形の可愛らしさと共通するものがある…“ザ・美形”じゃないあたりかな)
それにしてもまたあっさりと人を殺してるなあ。軍内…(合掌)


■与話情浮名横櫛■
はて
わたくしこの芝居、歌舞伎解説本の作品紹介よんでもどこが面白いのかさっぱりわからんかったのですが
実際に見て思ったのは、左團次の蝙蝠安がステキ★というのと仁左衛門と玉三郎はお似合いだねえ、というのとあら勘三郎が今度は鳶頭になっとるわ!というのでした

べつに役者を見るならそれでいいと思うけど、芝居としては妙に長いしオチも「ええッそれで終わり!?」みたいな。
長い話をはしょってるっていうのは知ってますけどね、与三郎がギタギタにのされるところとかをカットしちゃって見せられても「しがねえ恋の情けが仇」なんて台詞はあまり生きてこないと思いますがどないなもんでしょうね


**

兎にも角にも道成寺が素晴らしかったのです。急いで駆けつけた授業(遅刻)もなんだか夢うつつでした…万感ですよ
歌舞伎見て(しかも舞踊で)涙が出てくるとは思いませんでした。はあ。
今日千秋楽か…もっと前に幕見でもみにいっときゃよかったわ。

…とのんきに帰ってきたら
私も旅行したときに使ったことのある福知山線が大変なことになっててゾッとしました。電車って、もっと安全な乗り物だと思ってた… 
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by lowoolong | 2005-04-26 01:22
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